2008年12月02日    子どもの問題なのか大人の見方の問題なのか

10回シリーズでたっぷりお伝えしている、天野さんの講演の内容
第5回目は、「子どもの問題なのか大人の見方の問題なのか」です。

冒険遊び場・講演会 「遊びは生きる力だ!」より、

 大人が子どもをどうやってみているんだろうと考えたときに、象徴するエピソードがあります。
 小学校5年生で、昔この子がいたら、名ガキ大将といわれ、名を残したであろうという子がいました。ガキ大将の要素はいくつかあるんですが、①腕っ節が強い。②みんなを守る正義感がある。③小さい子の面倒をよくみる。④気配りが出来る。⑤正義感があるくせに、悪知恵がはたらく⑥スケベである。などいくつかの条件をみんな満たす魅力的な子がいた。その子がプレーパークに遊びに来ると、自然に輪が出来る。その中に中学生も加わっている。要するに、そういうことも感じさせない度量の深さがある子のエピソードなんですが、20メートルくらい離れたところから、ギャーとせっぱ詰まった声が聞こえた。

 その声は、小学1年生のいつもその子のそばについていた子の声。その前に、中学1年生の子2人が仁王立ちして腕組をしていた。ギャーといった瞬間に私は見たけど、そのシーンだったので、何かが起こったがわからない。でも、二人が小学生に何かをやったから起こったシーン。そう思ってみていたら、隣で話していたその男の子はいなくて、ぴゅーと飛んでいって、両者の間に入っていって、泣いているこの前に立って「お前たち、こんな小さい子に何やった」と小5の子が言った。小5が中1の2人を相手したんです。中1は余裕でにやにやしていた。小5が「お前たちみたいにでっかいのが、こんな小さいやつに何やった。謝れ」とすごい気迫で、最後には、謝らせた。僕には、できないと思った瞬間に、あいつの方が、僕より人間的にでかいと思って、その後は、師匠と呼ばせて貰っていたんですが、そんな人望がある子がいた。

 勉強はできないが、クラスの中でもそうで、影響力がある子でした。行動が的確なんですね。その子があるとき、学校帰りに、めちゃくちゃ落ち込んで帰ってきた。声をかけたら、4時間目が終わったときに先生にむちゃくちゃ怒られた。あんたみたいにスタンドプレーで、クラスの輪を乱す子はいないと怒られ、給食を食べさせてもらえず、休みも放課後も立たされていたんですって。そいつは、給食命の子なのに。で、先生にそんだけ怒らさせたんだから、いったい何やったのと聞いたら、「わからん」と答えた。そんなに怒られているのにわからないというのは何?そんなバカなことはないでしょといっしょに理由を考えたが、見当たらない。

 そして、その理由を突き止めようと、朝の行動から、怒られそうなことをひとつひとつ確認したが、みつからない。こうなるとこっちもわからない。で、2人で頭をひねって考えるんです。いろんな人が来るから、他の人にも聞いてみる、その先生の噂をきくと、大変まじめで熱心な先生で、決して悪い評価ではない先生。だから、余計にわからない。本人にも、先生ってどう?と聞くと、本人も、真面目で熱心と答える。真面目で熱心な先生が激怒した。

 思い当たらないが、でも、そのとき、ハッと気づいたんです。先生って、クラスでいろんなことを決めたがる?あ~それだと僕は思った。どういうことかというと、その先生が、理想とするクラス像がある。それに向かって真面目に熱心に取り組むんです。だけど、その師匠さんは、どんな人かというと、深く考えるタイプではない。直感で行動するタイプ。それが、子どもの間では的確であるから、みんなに好かれている。そういう子だから、先生が、こういうことをやってみたいと思うことに、時々、先生それつまらないからやめとうよいってしまうタイプなんです。日々、そういうことが続いていたとしたら・・・。

 その日は、特別、嫌なことがあったのかもしれない、また、先生の総仕上げの日だったのかもしれないが、先生がやろうとしたことに対して、一言いったとしたら、で、みんなが同意したとしたら、私の理想とするクラス作りを、いつもスタンドプレーでじゃまをする子と見られるとわかる気がする。その子は、日々やっていたので、先生の中では、ずっとうっぷんがたまっていたのかもしれないと考えたら、それなら、心当たりがあると答えた。先生に確認していないが、本当かどうかわからないが、たぶんそうであろうと思います。

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 同じ子どもを見て、僕は素敵な子だなと思う子が、ある人から見ると、大問題児なんです。

 子どもの問題なのか、大人の見方の問題なのか

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 遊び場の中で、その子は、頼りになるし、人気もある、子どもの中では優れた力を持っていると話したら元気になって帰っていいたのですが、何がいいたいかというと、同じ子どもを見て、僕たちは、素敵な子だなと思う子が、ある人から見ると、大問題児なんです。これは、子どもの問題なのか、大人の見方の問題なのかということなんです。大人は、子どもに対して考えるときに、自分の方が間違っているとか、価値観がゆがんでいると思わない。自分が正しい。自分が間違っていると子どもに対して思わず、子どもがまちがっていると考えている。それに対する疑いはひとつももっていない。でも、本当にそうなんだろうか?と僕は思います。かなりそうじゃなさそうだそ。大人の価値観、子ども観がこうあるべしとその人が思えば思うほど、その人のイメージに合わない人ほど、問題児になる。でも、その人の子ども観は、すべての人の代弁をしているのか?していない。少なくとも、担任の先生と僕のイメージは全然違った。担任の先生にとって大問題児とあっていいかとそういうわけではない。ぜんぜん違う見方をしている。ということは、

 問題だと感じているのは、自分の感じ方なので、仕方がないが、まちがっているという言い方をするときには、かなり注意しないといけない。つまり、自分が間違っているだけで、他の人は間違っていないと思うことは多い。それを教えること自体が間違っているかもしれない。変な価値観を注入していることになりかねない。というふうに自分を振り返るという動作を、大人になるとしなくなります。特に、子どもに向かっては。

だから、大人社会の代弁を一方的に平気でやっている。大人勝手に。

でも、子どもが遊ぶというのは、子ども勝手です。

大人勝手がとおるんだったら、子ども勝手もちょっとはきいてよ。

大人勝手だけなら子どもは否定され続け、子どもは生きていけない



つづく。次は、「子どもの行動原理は、面白いか面白くないか」です。


Posted by 八日市に冒険遊び場をつくる会 at 23:33 │Comments( 0 )TrackBack( 0 ) 遊育講演会 報告

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